スカッシュ上達ヒント(初心者、初中級者向け)

スカッシュは何かのヒントで上手くなる可能性があります。好きな人が増えればいいなと思います。

スカッシュの神様。006

第六章「疑問」



「なあ大空前から聞こうと思ってたんだけど世界チャンピオンレベルのお前がなんで俺達を相手にしてんのかな〜?」



 「僕は慈悲深いからおじさんみたいな下手な人見るとほっとけないのさ!まあ本当は自分が教えている人が上手くなっていくと楽しいからかな、円山さんもこの前の大会で日本チャンピオンに初めて勝ったしさ、鈴木さんも地方の女子チャンピオンから日本ランカーになったし、おじさんも大分上手くなったし、僕だけの力じゃなくて本人の努力のおかげだけど楽しいもんさ!おじさんも早く日本チャンピオンになって教える立場にならなきゃね!それにスカッシュって自分が試合に勝ことだけが楽しい訳じゃないでしょ!自分や周りの人の成長を感じてる時が1番楽しいと思うよ!それに競技者を増やしてレベル上げないと他のメジャースポーツから見ると井の中のカエルでしょ!」




 「お前それを言うなら井の中の蛙だろ!」

 
 「そうとも言うね!」



 「2年後のオリンピックに出るのか?」「そうだねスカッシュ仲間の親睦会もかねて出ようかな」


 それから数日後、円山さんがジョニー、綿貫、佐藤の日本トップランカーと女子の日本チャンピオンの西山さんを連れてきた。「ねえ君が円山くんより強いっていう男の子?」佐藤が聞いた。



 「まあボチボチでんな〜」「おい大空下手な大阪弁使うな!それに会話が合ってへん」「えっそうなのおじさんスカッシュより大阪弁の方が上手いんだね!こっちのカワイイおねえさんとやりたいな〜」



 「大空くんていうの是非相手になって」西山さんが言うとすかさず「すぐやりまひょか」「お前のは大阪弁じゃなくて昔の大阪商人言葉やな〜」と森本が嘆く。



 それから3時間後へとへとになっている日本ランカー達が横たわっていた。

 

 「みんなと3時間もして1度もミスしないし、わざと続けようとするし円山くんもこんなに上手いって言ってなかったよ!」息を切らしながら綿貫が声をだす。



 「僕がスカッシュを始めてから友人と毎日6時間以上は練習してたからね!また先生がうるさくて大嫌いな基本練習もたっぷりやらされた上にゲームの勝ち方もみっちり仕込まれたんだ!でも上手くなっていく自分が楽しくて楽しくてしようがなかったね!」



 「円山さん大空が左利きだってあの人たち知ってるんですか?」



 「知るわけないさ!俺言ってないし、ただでさえ全く通用しなかったのに言ったらショックだろ!俺も大空と初めて対戦した時とヤツが実は左利きだって聞いた時はショックで落ち込んだよ!大空に合うまでは日本のトップレベルとはスピード、スタミナ、技術、知識どれをとってもかなわなかったけど大空との練習に慣れちゃうと全然すごいと思わなくなってきた。やっぱり世界レベルの人と練習しなきゃ井の中のうなぎだな」




 「だから蛙だって〜の」