スカッシュの神様。020

第ニ十章「最強トーナメント」

　「日本スカッシュ最大のイベントダンラップスーパーチャンピオン選手権が始まります。オリンピックチャンピオンの新堂選手をはじめワールドランキング上位１６名で争うこの大会！今年のスペシャルマッチには往年の名選手としてジャンクロード・カーンとピーター・アコルのゲームもあります。今回解説には日本スカッシュの発展を支えてこられた坂谷さんと潮山さんをお迎えしました。お二人ともどうかよろしくお願いします。」

　「どうぞよろしく」

　「今回日本からは渡鍋公男選手も参加しています。現在ワールドランキング１０位の伸び盛りの選手です。」

　「あ〜あ俺も出たかったな！」

　「森本さん外国人に弱いからな！それにもう年だし」

　「優勝賞金がすごいもんな〜」

　「森本さん心配しなくても優勝できませんから！」

　「そんなハッキリいうなよ！でもいつか優勝してフェラーリ買ってやる」「おじさん優勝してもフェラーリはやめなよ」

　「なんでや」

　「だってお金とフェラーリには縁がないのがおじさんの特徴でしょ！」

　「それもそうやなって！なんでやねん！」

　「やりました新堂優勝！そしてベスト４に渡鍋が入りました。それにしましても渡鍋がジョナサン・カーンズにあわや勝ちそうなゲームをしましたね」

　「そうですね！経験の差でカーンズに破れましたがこれから勝つ可能性を感じました。新堂選手とともに今後の日本スカッシュを引っ張っていくと思います。来年は世界２０位の松井麻美選手にも出られるようがんばって欲しいと思います。」

　「大空優勝賞金何に使うんだ」

　「さあね！でもフェラーリは買わないよ！おじさんに貸して壊されちゃ困るもん」

　「誰が貸してって言うんだ。それちょーだい！」

　「・・・・。やっぱりね」