スカッシュの神様。029
第二十九章「新堂裕子」
新堂裕子は新堂家の長女で大空が1番スカッシュ技術とセンスがあると思っている選手である。女子はおろか男子でも彼女に勝てるのは大空と大気と翼だけといっていいだろう。
瞬発力とパワーがもう少しあれば男女を通じての世界一も夢ではない。大気と翼がスカッシュが上手いのも大空からスカッシュ技術を伝承した裕子が弟達と楽しみながらプレーしたことが大きい理由である。
そして彼女は世界で唯一大空以外で大空スペシャルをマスターした選手であり、裕子オリジナルのスマイルショットがうてる。スマイルショットとは特別スゴイショットではない。
ただ自分が打つ瞬間ボールを見ないで相手見ながら打つショットで彼女がその時ニコっと笑いながら打つことがあるのでスマイルショットと呼ばれることになった。相手のボールが前壁に当って跳ねた瞬間ボールの到達位置と最適打点を本能的に判断して打つ時には見ていなくても素晴らしいボールを返すことができるのである。
さすがに世界のトップクラスを相手にする時はボールを見て打つ時があるが余裕があればスマイルショットがたくさん見れる。
裕子の記録としては162セット連続無失点記録がある。女子の大会に出ているわけであるので相手になる選手がいないのも事実ではあるが実に81試合セット2-0のオールラブゲームを達成した訳であるから驚異的なことである。
これも彼女が大空から伝承したどんなプレーも手を抜かない。それを維持する体力トコンディション作りをしていることのあらわであるといえる。
審判「マッチボール」、
アナウンサー「さあ新堂裕子オリンピック3連覇へあと1ポイントです。サーブを打ちました。相手が返す。でたースマイルショット!相手は返せないついにオリンピック3連覇達成!です。」